100年ダイアリー

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書評「トラックドライバーにも言わせて」

  今回は、筆者が読んだ本を紹介します。現在、ネット通販の爆発的な増加により物流量が増えているのですが、肝心な物を運んでくれるトラックドライバーは人手不足になっています。人手不足の原因は勤務時間のわりには収入が少ないところです。

 著者の橋本愛喜さんは大学を卒業する直前に父親が入院し、父親が経営する金型工場に入社することになりました。入社する橋本さん自身が全社員にその「本気度」を示す為に、会社の仕事でも、とてもハードな金型を配送するトラックドライバーになりました。現在はフリーライターとして活動している橋本さん自身が体験したトラック業界の問題点をわかりやすく解説しています。特に、橋本さんが女性という事で女性ドライバーの悩み事(トイレ問題やセクハラ等)も描かれていてこういうことは男性にも知っておくべきと思いました。

 当ブログの筆者ヒロキチもトラックドライバー歴20年でして共感できるところがたくさんありました。特にトラックドライバーにとって怖いものは自転車やバイクです。特に自転車は免許がいらないので交通ルールを守らない自転車乗りが多い。そのうえ、

      交通ルール自体を知らない自転車乗りが多い 

というのが大問題です。

 逆走や信号無視、傘をさしたままの運転などです。トラックドライバーが交通ルールを守って安全運転していても自転車乗りの不注意でトラックにぶつかってケガをしたら、トラックが大きく頑丈なために加害者がトラックドライバーになるという理不尽。トラックの死角になる左の後方の角に平気に近づいたりしてこないでほしいとおもいます。最近はスクーターが減って自転車乗りが急増化しています。特に最近流行のモーター付きの自転車などは

 スピードが速い! 一般道を走るのは神経使います。

 バックミラーでは姿が小さく見えるのですが、スピードが速いので止まるとすぐに追い着いてしまいます。交通ルールを無視する子供や学生も多い。

 自転車にも運転免許証が必要になる様にしてほしいものです。

  トラックドライバーからの意見ではネット販売での「送料無料」の表示が気になるそうで。せめて「送料込み」と表記していただきませんかと。送料(運賃)はタダであるはずがないので。

 かつてはトラックドライバーは仕事がキツクてもガッチリ稼げました。1970年代に東映で製作された映画「トラック野郎」ではトラックの荷台に派手に描かれた絵をライトアップして走る通称「デコトラ」が日本国中を疾走しています。大金が稼げたから自前のトラックを派手にデコレーションできたのです。女子のスマホみたいに。1980年代から1990年代では金を稼ぎたかったら佐川急便に入れば学歴がなくとも手取りで月50万は稼げました。居酒屋グループ「ワタミ」の創業者渡辺美樹氏はまさに佐川急便で開業資金を集めました。しかしながら、バブル崩壊後、景気低迷する中で多くの日本企業は運賃を大幅に値下げしていきました。さらに日本で走るトラックの多くはガソリンよりも安い軽油で走るディーゼル車ですが、ディーゼル車が排出する黒い排気ガスが環境を悪化しているという事で排気ガスをきれいにする装置の取り付けが義務付けられました。運送会社の9割は中小企業なので経営が苦しくなっていき廃業する会社がぞうかしていきました。

 トラックの自動運転が実現するのはまだまだ先の話しなので、それまでは労働条件を改善しながらトラックドライバーのイメージを改善して、若い人が参入しやすいようにしなければいけません。トラックドライバーは一人で仕事をするので、孤独が好きな人や集団で仕事をするのが苦手な人には向いています。体力に自信があって、営業等で人間関係に疲れた人の転職先としては向いていると思います。物流業界の一人として広く関心を持ってほしいと思いました。